SEO対策を調べている方のほとんどが「どのようにすれば上位表示できるか」や「表示速度をもう少しあげたい」などの具体的な対策方法やコツに着目しています。確かに対策する上では必要なことかもしれませんが、「なぜSEO対策が必要であるのか」という必要性を見落としがちな印象を見受けられます。この部分が抜けてしまっているとSEO対策が局所的になり、結果として非効率に陥ってしまいます。
そこで今回は、SEO対策の必要性をわかりやすく解説いたします。
SEOとは
SEO(Search Engine Optimization)とは「検索エンジン最適化」といいます。
具体的には、
- Googleなどの検索エンジンが提供する検索結果上でサイトを上位に表示させる
- ユーザーに伝えたい内容を検索エンジンが理解しやすいものとして表現する
SEO対策によってユーザーの流入数を増加させることで、バックエンドの商品やサービスを利用する顔客数を増やし、売上を増加を図る手法として用いられていています。
つまり、「SEO」とは、経営活動のゴールである売上に貢献する、重要な施策として考えることができます。
一般的には流入元として「Owned Media」が多く、記事の上位表示を通じて、ユーザーの流入増を狙います。Owned Media以外にもユーザー集める手法は多く存在します。しかし、SEOの必要性が他の手法よりも高いと言われるには以下の2つの理由があります。
- 自然検索によるユーザーは質が高い
- SEO対策により構築したサイト等は社内資産となる
SEOの必要性を改めて確認し、対策すべき理由を細かくご紹介していきます。
自然検索によるユーザーは質が高い
1つ目の特徴は「自然検索によるユーザーは質が高い」です。
ユーザーの獲得方法によって「ユーザーの質」は違います。大きく①プッシュ型と②プル型に分かれます。
①プッシュ型
ユーザーに対してこちらから伝えた情報を伝える形式です。TwitterなどのSNSやYoutubeの動画広告はプッシュ型に該当します。ニーズの有無に限らず、広範囲にアプローチができる一方、商品購入するなどのアクションするかどうかはユーザー次第です。
②プル型
サイトやメディアなど誰でも訪問できる場所にページを設置しておき、Googleなどからキーワードを検索し、ページに関心のあるユーザー集める形式です。Owned Mediaの構築する際にはプル型として考えることが多く、「ユーザーにはどのようなニーズがありそうか」などを想定し、記事を作成によって仕組み化していきます。
Googleなどを利用しているユーザーは、ニーズを解決したいと思い、検索しています。スマホが急速に普及している今では、「知りたい!」と感じた際にGoogleなどで検索する行動が恒常化しております。
Googleでは、この行動が生み出される瞬間を「マイクロモーメント」と説明しています。SEO対策はもちろん大切な事項なので、Googleのサイトでチェックしてみてください。
マイクロモーメント : 生活のさまざまなシーンで発生するマイクロモーメント
自然検索と有料広告によるユーザー獲得の違い
Googleなどの検索結果では、「リスティング広告」と「自然検索結果」の内容が表示される仕組みとなっております。リスティング広告では、広告設定する際に決定したしたキーワードが検索結果として表示されるため、形式としてはプル型に当たります。
キーワードとしてニーズがあるユーザーを対象にして広告を出し、アプローチすることが可能であるため、有効なユーザー獲得手法であると言えます。しかし、検索結果のラベルに「広告」と表示されてしまうため、ユーザーがあえて広告を避け、自然結果のサイトの方をクリックしてしまう可能が大いにあります。この部分に関して調査した結果では、CTRにおいて検索上位1位のサイトでは約15%であったが、リスティング広告は約5%と3倍の差があります。
SEO対策により構築したサイト等は社内資産となる
2つ目の特徴は、「SEO対策により構築したサイト等は社内資産となる」です。
社内資産にならないものが広告とするのであれば、広告は「Shot型」、SEOは「Stock型」といます。
Shot型(広告)
Shot型では、費用を支払うことで有料広告を出すことができ、多くのユーザーにアプローチすることができ、予算をかけたその日から効果が出始めます。そのため、目標達成に即効性のある手法として捉えられて
います。しかし、費用を支払うことができなければ、有料広告を出すことができず、ユーザーを集客することができません。
Stock型(SEO対策)
Stock型ではサイトやメディアが完成するまでは、費用はかかる一方、ユーザーを集客することはできません。
しかし、完成したサイトに対してSEO対策を実施した場合にはを効果を持続させることができます。
場合によっては突発的な問題が発生する恐れはありますが、メンテナンス等を計画的に行えていれば、発生する可能性は減少させることができます。
このようにStock型ではShot型と異なり、SEO施策を行ったサイトは社内資産として保有することできます。しかし、一定以上の効果を出すには短期的な対策では難しく、長期的な目線で取り組む必要があります。SEO対策でどの対策を行ったかにもよりますが、例えば記事作成・ページを公開した場合、GoogleのAIがその記事自体を認識しますが、公開後に上位表示とはなりません。なぜなら、記事やページの評価し、ユーザーにって良質のコンテンツであるか精査する必要があるからです。一般的に正式な評価が完了するには3ヶ月と言われています。
まとめ
- 広告に比べ、自然検索で獲得したユーザーの方が「質が高い」
- SEO対策により構築したサイト等は「社内資産」となる
- SEO対策は「長期的に取り組む」必要がある
いかがでしたでしょうか?
SEOの必要性については理解できましたでしょうか。
SEO対策を実施する前には「なぜSEO対策するのか」を明確にし、時間軸で計画を建ててから取り組むようにしましょう。特に予算策定からメンバーへの周知はできているかもう一度チェックしてみましょう。
また、効果が実際に出始めるまでには時間がかかり、サイトの状況によっては多くの人材リソースを必要とします。そのため、他のユーザー獲得手法と比較し、本当にSEOが最善なアクションであるか確認してみましょう。
出典:How Search Engines Work(Search Engine Journal)